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携帯GPS地図『マッピー』提供ブログ用アイコン01 祇園、スサノオ、牛頭天王

 全国的にスサノオノミコトを祀った神社は数多い。これらの殆どは以前は牛頭天王(ごずてんのう)を祀っていたものである。
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 牛頭天王は仏教における祇園精舎の守護神である。それが中国で密教・道教、陰陽道と結びつき、日本では「御霊信仰」と結びついた「除疫神」としてひろがった。日本では最初「天神」とされており、本地垂迹のなかで「スサノヲノミコト」とされて来た。「スサノヲ」の持つ荒魂(アラタマ)としての姿がこの異様な形相をした仏と結びついたのだろう。
 祇園精舎の守護神であるので、この神を祭った場所は、しばしば祇園と呼ばれる。京都祇園の八坂神社は、貞観年間に円如が播磨国広峰から牛頭天王を遷してここに祀り、元慶年間、摂政藤原基経が牛頭天王のために精舎を建て祇園社と呼んだのに始まる。天禄元年、悪疫を鎮める祇園御霊会(祇園祭)が始まったと云われる。
 単に天王といえば、牛頭天王をさすことが多い。明治の神仏分離でこれらはスサノオを祀る神社となった。このことから、スサノオを祀る神社は祇園神社と呼ばれるようになった。祇園神社の総本社は八坂神社(京都市東山区)、(廣峯神社(兵庫県姫路市)も総本社を名乗っている)。
 ただし、天王神社など牛頭天王を祭神とする神社は今でも全国各地に点在している。天王洲アイルの「天王洲」など、各地にある「天王」のつく地名の多くは牛頭天王に因むものである。
 牛頭天王・スサノオに対する信仰を祇園信仰という。

by dragon-beya | 2009-01-03 20:14 | 神社・神様・神話

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